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昔ばなし

ばば皮
(浜通りの昔ばなし)



 むかし、浜通り地方に、継母にいじめられている、かわいそうな娘がいました。すなおな美しい娘でしたが、あまりにつらいので、とうとう家出してしまいました。
 行くあてもなく歩いていると、おばあさんに、声をかけられました。娘の話を聞いたおばあさんは「美しい娘が悪い人にだまされないように」と『ばば皮』を娘にあげました。『ばば皮』は、着るとしわくちゃのおばあさんになり、脱ぐと美しい娘に戻る不思議な皮でした。
 そうしておばあさんになった娘は、大きな家の女中さんにやとってもらいました。
 ある夏の晩、風呂から上がった娘は、あまりに暑いので『ばば皮』を脱いでやすんでいました。そこを通りかかったこの家の息子が美しい娘を見て「あんな美しい人がどうしておばあさんの姿をしているのだろう」と、いろいろ考えているうちに病気になってしまいました。両親は心配してあちらこちらの医者に診てもらいましたが一向に良くなりません。とうとう祈祷師に来てもらうと「この家にいる女の人を嫁にすれば治ります」と言うので、両親は息子に「嫁にしたい女の人がいるのか?」と聞いてみると「あのおばあさんを嫁にしたい」と言うので両親は驚いて訳を聞きました。本当は若くて美しい娘だと言うので、親たちは夜更けを待って、女中の部屋に行って見ると、輝くばかりに美しい娘が、そこに寝ておりました。
 次の日の朝、両親と息子が女中の部屋に行ってみると、しわくちゃのおばあさんがいます。両親が、ゆうべ見たことを話すと娘は『ばば皮』を着ていたわけを正直に話しました。両親と息子は、その話を聞いて、なるほどと思い、嫁になってくれるよう頼みました。
 さて、息子の病気もたちまち治って働きものの美しいお嫁さんと幸せに暮らしましたとさ。

 
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